外伝 安らぎの大地
「縛ってくれていいんだよ。オレはどこにも行かないから。死ぬまでお前の傍にいられるように、オレを縛りつけておいてくれ」
残ることを選んだ者たちの、強く穏やかな決意。
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外伝 硝子の時計の砂の色
お前たちと命を懸けて守った世界を、今度はオレたちが、きっと繋いでいこう。
この美しい色をした、オレたちの愛おしい世界を。
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結 森の賢者と新たなる風
もう孤独に凍てつくことはない。あたたかい、ガリアの春。
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結 海と太陽の帰還
緩やかな滅びに向けて、密やかに生命の灯火は続く。
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第六章 こんな空の下でさえ
時の流れが違っても、お前だけが老いて動けなくなっても、私は最期までお前と共に在ろう。
終のときまでその手を握ることを誓おう。
迷うことなく世界に叫ぶ。
――私は、お前を愛している。
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第六章 太陽と手を携えて
アイクはただ、あの暁の色が忘れられなくて。雨の闇夜を駆け抜けた光の色に憧れて。
どんな悪夢を切り裂くときも、傍らにあの色があれと願った。
俺の世界を救ってくれたのは、他でもないあんただから。俺は生きている限り、この腕を伸ばし続けるから。
だから、頼む。
「俺と手を携えて、生きてくれ」
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第五章 春風とともに
いよいよクリミア解放の本懐を遂げようとするアイクたち。
ライとの合流も果たし、レテたちガリア兵のお役目も終わりが見えてきた。
それは同時にアイクとの別れを意味してもいる。レテたちには追いつけない速度で大人になっていく、少年との。
「私はお前を失いたくない。立場以上に……ひととして。私として」
つないでいるはずの手は、途方もなく遠い。
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第五章 祖国へ
遺臣団との合流を果たし、破竹の勢いで進撃を続けるクリミア解放軍。
その中でアイクは、ここまで隣で戦ってきたレテの存在が、自分にとってどれだけ大きいものであるかを自覚する。
「傍にいてくれ。国とか、軍とかは関係ない。これは俺のわがままだ」
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第四章 雪に紅
クリミア解放の機運が高まる中、デイン領を進軍していくレテたちは戦勝国と敗戦国の現実を見る。
『正義』の是非、戦いの意義、倫理と権利――どんな血に塗れても、もう足を止めることはできない。
レテの気がかりは他にもあった。人知れず衰弱していくアイクに、少しでも何かしてやりたい。
泣いてもいいと言ってやれたら……届かない願いは音もなく降り積もる。
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第四章 侵攻
父とメダリオンの秘密を知り苦悩するアイク。
だが戦乱のうねりは個人の感傷を待ってはくれない。
誰のものでもない己の足で紅き雪を踏破し、彼らはついにデイン王都へと至る。
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第三章 命の貴賤
ベグニオンで出逢った虎の青年・ムワリム。
自らの意思でベオクに従い、他国のラグズを突き放す物言いをする彼に、獣牙の誇りを疑ったことのなかったレテは戸惑いを隠せない。
アイクの強さを知った。ジルの勇気を見た。自分もそんな風に、ムワリムの痛みに歩み寄れるだろうか。
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第三章 貴族とラグズ
無事ベグニオン帝国に到着した一向。
アイクはベオク・ラグズ間の差別感情の他に、身分社会の複雑さにも悩まされる。
まったくラグズとベオクというやつは複雑で、面倒だ。
こんなにあたたかいのに、どうしてそれだけでは解り合えないのだろう。
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