きっと家族になりましょう
「おはようございます、オイフェ様」
今朝もラナは、そう言って笑って見せた。言葉を覚えてのち、一日も欠かさずこの子はオイフェに挨拶をする。
FE ユグドラルオイフェ,オイフェ×ラナ,まさカプ,ラナ,聖戦の系譜
どっちもどっちでおたがいさまで
「お前、いつまで怒ってんだよ!」
「あんたこそ、いつまでそうやってカリカリしてるつもり!?」
ヨハルヴァとパティの言い争い――周囲曰く『痴話ゲンカ』は、もう珍しくもなさすぎて、軍内でも気にする者などすっかりいなくなっていた。
FE ユグドラルパティ,まさカプ,ヨハルヴァ,ヨハルヴァ×パティ,聖戦の系譜
似ているようで、似てないようで
「リーン!」
他人が呼ばれているのに、最初の二音でリーフはつい振り向いてしまった。
新緑色の髪を揺らして少女が苦笑している。
「すみませんでした、リーフ様。紛らわしくて」
FE ユグドラルまさカプ,リーフ,リーフ×リーン,リーン,聖戦の系譜
遠すぎる背中
「ラケシス姫は、筋がいいですね。すぐに僕なんか追い越してしまいそうだ」
アゼルが微笑むので、ラケシスは肩をすくめて苦笑した。
「ご謙遜が過ぎますわ。それに私、あまり褒められすぎると張り合いがありませんの。アゼル公子は、もっと至らぬところを叱ってくださってもいいのに」
FE ユグドラルアゼル,アゼル×ラケシス,まさカプ,ラケシス,聖戦の系譜
思い定めた一心の
蒼穹から、雲の欠け落ちるように白馬が降りてくる。
天馬の蹄は、やがて音もなく軽やかに大地を踏む。騎手の鮮やかな緑の髪が、ジャムカの故郷の木々のようにざぁと風に流れた。
FE ユグドラルジャムカ,ジャムカ×フュリー,フュリー,まさカプ,聖戦の系譜
オトナみたいな
「デュー! どうしたの? そんなところ座って」
「シルヴィアさん通るかなと思って待ってたんだ。さっきの戦場での踊りもステキだったからさ。――ねぇチップってこれで足りるのかな!」
FE ユグドラルシルヴィア,デュ―,デュ―×シルヴィア,まさカプ,聖戦の系譜
人よ、其の騎士たれ。乙女よ、其の贄たれ。娘よ、其の太陽たれ。
「君はただの一兵士じゃない。僕の大切な家族だ」
「もったいなき御言葉です。平素ならば謹んで頂戴いたしましょうが……」
ナンナはリーフの眼光を真正面から弾き返した。
「これは謙遜でも遠慮でもございません――諫言です。前線にお戻りください、リーフ様」
FE ユグドラルナンナ,フィン,リーフ,聖戦の系譜
「手を貸して」(台詞お題)
戦場の只中で、少女は声を張り上げる。
リーフたちレンスター勢が、セリス率いる解放軍と合流して、まだ日も浅い。
にもかかわらず、ナンナは早くも衛生兵を率いる一隊長としての任にあたっていた。
FE ユグドラルナンナ,リーフ,聖戦の系譜
覚悟の色
「ダメだぁ、見つからないよナンナ」
リーフ少年が愚痴をこぼすと、いくつか年下のあどけない少女・ナンナが、大人ぶった口調で返す。
「だってリーフさま、下ばかり見てらっしゃるのですもの」
「キノコは地面の暗いところに生えるんでしょう?」
「木のみきだって、生えますわ。……ほら、見つけた」
FE ユグドラルトラキア776,ナンナ,リーフ
王でなかったもの
ナンナがあからさまに不機嫌になった理由には、フィンも心当たりがある。
「分別のある娘で助かっている」
「当たり前でしょう。リーフ様の御耳に入れるほど、私軽率じゃありません」
FE ユグドラルトラキア776,ナンナ,フィン