空色の少年と金色の少女の記憶
フィン×ラケシスの長編小説。
少年は世界を知らなかった。少女は己の強さを知らなかった。
青い空と金の月。出逢うはずのなかった二人が惹かれ合うとき、大地を揺るがす戦が始まる。
FE 聖戦長編フィン,フィン×ラケシス,ラケシス,金色の祈り、空色の月
人よ、其の騎士たれ。乙女よ、其の贄たれ。娘よ、其の太陽たれ。
「君はただの一兵士じゃない。僕の大切な家族だ」
「もったいなき御言葉です。平素ならば謹んで頂戴いたしましょうが……」
ナンナはリーフの眼光を真正面から弾き返した。
「これは謙遜でも遠慮でもございません――諫言です。前線にお戻りください、リーフ様」
FE ユグドラルナンナ,フィン,リーフ,聖戦の系譜
王でなかったもの
ナンナがあからさまに不機嫌になった理由には、フィンも心当たりがある。
「分別のある娘で助かっている」
「当たり前でしょう。リーフ様の御耳に入れるほど、私軽率じゃありません」
FE ユグドラルトラキア776,ナンナ,フィン