スノッブの鏡像
わかるよ。気持ちいいもんな。
自分が選ぶ側だっていう錯覚の中にいるのも。徒党を組んで偉くなった気でいるのも。
安全圏からいつかの憂さを晴らすのも。劣等感を受け止めてくれそうな案山子を、知られる間もなく一方的に殴るのも。春がもうひとつあったとて
文体練習
理屈屋クッキング
やさしくしたい
首吊り。ばらばら。串刺し。丸焦げ。
短編集
少女たちはいかにして死体となったか。
犯人探しも謎解きもない、乙女の秘密を紐とくだけの些細な物語。「お兄ちゃん絶対合挌!」
墜憶の夏天
覚えていなくていいから
留年旅行
掬われない
多少なりともましな椅子へ
空論を廻す
虹よりも長く
櫻にカナリヤ
ピアノの顔
夜中にアイスを買う自由
面目
生き止まり
黒が劣勢
傘を咲かす
運想
アヤメ
香花
眠罪
忌み枝を抱く
この突き刺さる青の小さな破片ひとつでも
眠れぬ夜に
千々ノ一夜迄
赤を囲う
渇仰
写真
習作――卒業間際
異文化コミュニケーション
太陽の在り処
紅茶とキャンディ
パンクした重い自転車