蒼炎長編_アイク

第六章 太陽と手を携えて

アイクはただ、あの暁の色が忘れられなくて。雨の闇夜を駆け抜けた光の色に憧れて。
どんな悪夢を切り裂くときも、傍らにあの色があれと願った。
俺の世界を救ってくれたのは、他でもないあんただから。俺は生きている限り、この腕を伸ばし続けるから。
だから、頼む。
「俺と手を携えて、生きてくれ」

第二章 渡海

ガリアの獣牙族と対等な関係を築こうとするアイクだが、ラグズとベオクの確執は彼の考える以上に深刻だった。
特にレテはベオクへの嫌悪感を露わにし、アイクの差し出した手を拒絶する。
だったら、俺が一人目になろう。あんたの中のベオクが全て、真っ黒に塗り潰されているのなら。
あんたにとって一人目のベオクに、新しく、俺がなろう。