和久井修一

気化する絶望

 新聞部の部室前。ドアのガラススリットから光が漏れており、見回り途中の和久井修一はため息をついた。ここの部員は本当に面倒な生徒しかいない。「誰だーい、こんな時間まで居残ってるのは。下校時間はとっくに過ぎているよ」 いかにも模範的な教師らしい…