短歌 ーひとー

雨の匂い生前祖母は嫌ってて私は好きと言えなかったね
 

あのボタンかけ違えたと嘆く君 直せばよくね泣くことないよ
 

わかるってわかるわけないわかるだろどうでもいいの合図だろうが
 

初日から数えてついに一〇〇回目 許した覚えのないタメ口
 

ウケたネタ味をしめてる元ヤンの上司 お菓子をあげたくなっちゃう
 

大丈夫何とかなると繰り返す何ともなってなさそうな姉
 

経験は全て宝と説く割に直視はしない引き攣れの痕
 

金銀の蝋で緘する白封筒 灯りの中で一年(ひととせ)眠る

 

ジンソーダジントニックでお互いの芝の青さを讃える我ら

 

短歌11~20

 

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