51〜60句目
50句は達成したけどまだやるか
51
梅雨闇や息差ごとに肺に満つ
52
夜立より弱き脈聞く病間かな
このときマジで体調悪くて起きられなかったんだよな
53
つゆ減らず米も未読も夏雨も
「露」は秋の季語だが副詞としてなら可では?
54
黴臭きともがら今や息苦し
55
荒梅雨に紛れてすすぐアドレス帳
最近、人間関係で悩んだときは
「記憶喪失になってこれまでのことを全部忘れても、
今からもう一度友達になりたいかどうか」
を基準に考えるようにしてる
56
終活も終えたし蝉の起く前に
エンディングノートはコクヨのやつを使っている
死ぬ予定なくても入院とかするときに家族が助かるんで
元気なうちに書いとくと安心
57
短歌でも書いたやつ
最初ペトリコールにしてたんだけど、
ペトリコールは降り始めの匂いらしい
祖母は雨上がりの匂いが嫌いだった
田舎くさくて嫌なんだって
58
驟雨濡れ泣いて歩いた二十歳頃
泣いていた理由なんてもう覚えていないけれど
遊歩道で傘を差しかけてくれた見知らぬおじいさんの
戸惑った顔は今も忘れられない
59
波際の触るるに堪へぬレースの恋
レースをただ美しいものとしてだけでなく
「軽くて薄くてダメになりやすいものだ(でもやっぱり綺麗だよね)」
というニュアンスを出したかった
60
プラム煮る傍ら撫づる硝子瓶
プラムよりすももの方がよかったか
いや待てよ、やはりプラムだジャムだもの(五七五)
季語より硝子瓶が存在感だしてる感あるね
硝子瓶を先に出して最後にプラム煮た方がよかったかもね