第三夜
病院は嫌いだ。何度訪れても慣れることがない。諏訪護はこの清潔すぎるハコの中で、薬品の臭いに眉をひそめる。
「あら。おかえりなさい、護」
「ただいま、志乃」
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廻るペルソナ
二〇〇九年九月、残暑も厳しいある夜のこと。
警視庁捜査一課の神成は、上司である警部補・判安二に『暑気払いに飲みに行こう』と声をかけられた。あの判安二に、だ。
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赤い祝福
乾ききった霞ヶ関から、丸ノ内線で新宿まで寄り道。二〇〇七年も十二月の街はクリスマスムード。
諏訪はこの雰囲気が嫌いではない。
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池袋乙女ロード殺人事件
池袋で見つかった変死体。
判は部下の諏訪・神成を連れ捜査を開始する。
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昭和生まれの最後らへん
刑事の花形、警視庁捜査一課。
ひとたび事件が発生すれば犯人逮捕に尽力し、華麗に解決――そんなのはドラマの中の話で、実際刑事のオシゴトというものは地味な努力の連続だ。
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都合のよい夢
「うわ、神成くんまた勉強してんスか? 飽きないッスねー。事件のないときぐらい緩く過ごせばいいのに」
コーヒー片手に声をかけてきた諏訪護巡査部長は32歳。神成より年上なのに、百瀬には『神成ちゃんより若々しい』と言われている。
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