神成岳志

The Catcher in the Crazy City

「――キミもよくよく物好きだねぇ。もう何の義理もないだろうに、そんなに律儀に僕を捜して」
背後から、人を食ったような声がする。幻聴ではない。神成はこの声に聞き覚えがある。ずっと捜していた、一方で見つかりそうにないと思っていた男。