変わりゆく世界
「この戦が終わったら、あなたはどんな世界が見たいの?」
レオンの問いはあまりに唐突で、サクラは上手い返事が出来なかった。
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Sweet Sweets
「あっ、こんにち……いらっしゃいませ!」
食堂に入るなり、白夜王国の第二王女であるところのサクラが頭を下げてきた。
レオンは嘆息して腕組みした。
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冷たい指が
思えば自分らしくはなかったのだろう。けれどサクラは、勇気を出して兄たちに言い出した。
「私も、前線へ連れて行ってください!」
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些細な理由と君は笑う
「そういえば、あなたはどうして髪が短いの?」
レオンが問いかけると、王女サクラはきょとんと目を開いて小首を傾げた。
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清濁併せ灰と生す
シャーロッテは、先日恋人となったサイゾウの部屋にいた。
彼は本日、主君のリョウマとずっと行動を共にしているという。
シャーロッテが来ていることすら知らないはずだ。強引に婚約を迫っておいて、OKしたら放置ときている。
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彼の名前は蒼炎の
アイクはそれなりにそれなりの経験をして、テリウス大陸を旅立ったはずだった。
女神の力で他の大陸を失い、海にぽっかりと浮かぶ最後の島々。それにさえ、知らなかった砂漠の向こうの国が存在したように、この遠い世界も傭兵砦で剣を振るうだけだった幼いアイクには想像もできなかった。
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うすむらさき
「閉じ込められたみたいね」
ひどく落ち着いた声に、レオンははっと振り向く。
闇に目を凝らしてみると、壁際の木箱の上に、十を少し過ぎた程度の少女が腰かけて、悠然と微笑んでいた。
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遠い家路
『ばいばい』
微笑んでそう告げた酷薄な口唇を、フランネルはきっと生涯忘れられないだろう。
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君に手を叩く
ラズワルドはいきなり膝から崩れ落ちた。
とっさのことで受け止めきれず、マークスは座り込むようにして、ラズワルドの身体が床に叩きつけられるのを防いだ。
FE ifマークス,ラズワルド
こんな月の綺麗な夜には
フローラはひとり、星空の下を歩く。
足元はおぼつかない。こんな無様を誰にも見せたくなくて、星界の城の中をただ彷徨っていた。
FE ifカミラ,フローラ
甘くて苦い手
「グレイ。どうしたんですか、そんなに慌てて」
「母さん。やっと、あげられるような綺麗なのができたぜ。ほら」
グレイはそっと小箱の蓋を開け、懐紙をどける。サクラは中身を見て、ぱっと顔を華やがせた。
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夢見草
「最近サクラ様があんまり笑わない」
夜中に突然叩き起こされたと思ったら……真剣な顔のカザハナを見ながら、明日の行軍のために計算し尽くされた完璧な眠りを妨げられたツバキは言う。
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